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盂蘭盆万灯会

万灯の明かりが織りなす幽玄の空間 祈りの時

一灯を献じご先祖をはじめ有縁の御霊へ
感謝と供養の誠を捧げましょう

日時 8月13日~16日19:00~21:00開催
毎日19:00より 盂蘭盆万灯会法要 於昭和大仏前広場
昭和大仏・五重塔ライトアップ
寺宝 刺繍大曼荼羅御開帳 於金堂
参拝料:献灯される方は参拝無料とさせて戴きます。
お問合せ:昭和大仏青龍寺寺務所 TEL 017-726-2312

万灯会(まんどうえ)とは

弘法大師が高野山において、四恩に報いすべての衆生が無明の暗を払い仏智に目覚めることを願って始められた万灯万華会。青龍寺ではこの法会の精神を継承し、毎年万灯会を開催して万灯の明かりを奉納し、法要を営んで報恩謝徳、万霊供養の祈りを捧げております。
ご先祖をはじめ縁ある御霊へ感謝と供養の祈りを込めて灯籠を献灯下さいますようご案内申し上げます。

献灯のご案内

ご先祖様をはじめ、初めてお盆を迎える新亡霊位、殉国英霊、水子霊位、恩師や友人の冥福を祈り込めご献灯下さい。約三千基の灯籠を境内に設え、明かりを灯して供養の祈りを捧げます。

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灯籠献灯料 1灯 500円

  • 灯籠へ供養する霊位の戒名や生前のお名前などをお入れし、献灯供養します。
  • 1灯につき1件のご供養を承ります。
灯籠

灯籠

灯籠の記載例

灯籠の記載例

置き灯籠奉納料 1基 3万5,000円

  • 置き灯籠へ供養する霊位の戒名や生前のお名前などをお入れし、10年間毎年万灯会に献灯し供養します。限定20墓。
  • 1基につき2霊位までご供養をうけたまわります。
置き灯籠

置き灯籠

密門会会報「多聞」平成13年8月号より 高野山万灯会の願文

毎年8月13日から18日まで、密門会本山青龍寺では万灯会がおこなわれているが、これは弘法大師が晩年高野山で四恩に報いるため弟子らと法会を行ったことに由来する。

四恩とは、父母の恩、国王の恩、衆生の恩、仏恩である。父母の恩により、われわれは具体的にこの世に生まれ今存在している。また国があって生命財産が保障される。歴史を見るまでもなく国のない民族ほど悲惨なものはない。また自分以外のたくさんの生きもののお蔭でわれわれは生きていける。四恩の中で特に仏恩に対し、弘法大師は感謝の誠を捧げた。仏恩とは、われら衆生が人として生を受けた意義を教えてくださる仏法に感謝することである。仏様の教えがなかったら、永遠に輪廻転生を繰り返し、苦から苦へ沈んでいくことになる。今まで多くの民衆が、なんのために人間に生まれてきたか、我が身がいかなる因縁の元に生まれてきたかその答えを求めても知らぬうちに死んで行った。

この無数の衆生の願いに応えて、真実を求め自覚され、われらに迷いを開く悟りの道を教えられたお方が釈尊である。輪廻転生の業苦は、人間でなければ実感できない。地獄餓鬼畜生道に生まれたのでは、なぜ苦しいのか理解できない。自分が置かれている因縁環境を自覚することができない、その苦しみが起こる源を考えることができない。ただ本能のままに、自から造った業苦に追われるばかりである。人間だけが、なぜ苦しむのかと、苦しみの原因を知ろうとする生き物である。

三帰戒に「人身受け難し、今すでに受く、仏法聞き難し、今すでに聞く、この身、今生に於て度せずんば、更にいずれの生においてか度せん」とあるように、人間に生を受けるということは、千載一隅の機会であり、もう二度とない。人間の上には、天人の位があるが、天は欲がないだけに、悩みがない。それだけ現在ただ今の自分に対し、切実な悲しみ悩み空虚感が乏しい。故に、本気で現状から解脱したいという、求める気持ちもわいてこない。人界の五百年が天界の一日かも知らぬが、天人五衰といわれるように、いずれは体調に異変をきたし死んで、輪廻転生を繰り返すことになる。

六道のなかで、人間に生を受けた意義を本当に知らせてもらったという感激が、万灯会の精神である。

正式には万灯万華法会で、たくさんの灯明ときれいな華を捧げる。灯明は迷いの闇を破る智慧の光を象徴し、華は本来われらに皆備わっている自性清浄心を象徴している。華の中でも特に蓮華の花である。蓮華は泥中に咲くが汚泥に染まらない。煩悩という汚泥に菩提心の花を咲かす。故に、寺院はもちろん家庭の仏壇にも必ず灯明と香華はお供えする。線香は、一度火がついたら最後まで燃え尽くすことから、精進を現す。

弘法大師は『高野山万灯会願文』に「黒暗は生死の源、遍明は円寂の本なり。…大日遍く法界を照らし、智鏡高く霊台に鑑みるがごときに至っては、内外の障りことごとく除いて、自他の光普く挙ぐ。」暗黒は無明煩悩を意味し、生死の迷いの根源である、故に、無明の暗黒を晴らす光明(智慧)は悟りの本であると、万灯会を厳修するいわれを書いておられる。

さらに「ここに空海、もろもろの金剛子等と金剛峰寺に於いて、いささか万灯万花の会を設けて、両部曼荼羅、四種の智印に奉献す。期するところは毎年一度この事を設け奉って、四恩に答え奉らん。」と、弘法大師は、弟子たちと毎年一度大日如来をはじめ諸仏諸菩薩に感謝し、四恩に報わんと誓われた。

そして有名な「虚空尽き、衆生尽き、涅槃尽きなば、我が願いも尽きん。」という句が続く。わたしは、一切衆生を救わない限り成仏しない、涅槃に入らないと如来の誓願に帰られた。「虚空尽き、衆生尽き、涅槃尽きなば我が願いも尽きん」という言葉に、弘法大師の信念が余さず語られている。あたかも四年後の入定を暗示されたような誓願である。これは弘法大師の誓願ではあるが、弘法大師個人の請願を超えた内容である。大日如来が弘法大師という肉身を通して名乗りでた。色も形もない法身仏が色も形もある弘法大師を通して具体化した。個人を越えた自然法爾の誓願であるからこそ加持感応し功徳が遍満する。大師はさらに続けて、「仰ぎ願わくは、この光業によって自他を抜済せん。無明の他たちまちに自明に帰し、本覚の自たちまちに他身を奪わん。…六大の遍するところ、五智の含するところ、虚を排い地に沈み、水を流し林に遊ぶもの、すべてこれ我が四恩なり。同じく共に一覚に入らん」と締めくくり、大日如来の恵光により暗黒の無明煩悩が破られ、本よりいただいている仏性を開くことができる。現在の我らの姿は迷いの偽りの生であるが、迷いを迷いとして、偽りの生を偽りの生と知ることにより、迷いの偽りの生を越え、真実(仏性)に目覚めることができる。この万灯会に込められた功徳により加持感応し、人間はもちろん空を飛ぶ鳥、地を這う動物、水に生きる魚も皆同一の悟りに入ることができると非常にスケールの大きい誓願を述べられた。

万灯会願文に込められた空海のおぼしめしをあらためて読み直すと、仏教が、いかに智慧を重んじ迷いの根源を自覚することにより、即抜苦与楽の慈悲行を実践したか思い知らされる。仏教は徒に神仏の恩寵を説かない。苦の原因を感情的にではなく真実に非ざるものを真実と誤解している無明にありと、ありのままに自身の現状を自覚させる。その上での慈悲である。かわいそうだから仏様が救うのであるというような飛躍した信心ではない。真実を知る信心が即慈悲心に変わるのであり、智慧を離れた慈悲はないし、慈悲を離れた智慧もない。

お蔭様で、青森青龍寺の万灯会も地元を始め近隣に知られ、年々献灯される方やお詣りされる方が増えてきた。約三千数百の灯籠に火が灯される光景は神々しいものがある。毎年暑さの中、灯籠の準備、境内の掃除に各地から万灯会の奉仕行に参加される会員には頭が下がる。また会報の「万灯会供養会」に協賛者に深謝。万灯会が単なる儀式ではなく、深い仏様の願いが込められた実践行であることを知ってくだされば一層意義のある法要になると思う。

全仏山青龍寺住職
金鶏山眞成院住職
織田隆深

開山時間

  • 4月~10月: 午前8時から午後5時30分
  • 11月~3月: 午前9時から午後4時30分
  • 年中無休 無料駐車場(300台収容)

参拝料

  • 大人(大学生以上): 400円
  • 小人(小学生以上): 200円
  • 大人団体割引15名以上: 大人350円、小人150円

東北三十六不動尊霊場会第十八番札所
全仏山 青龍寺

〒030-0935 青森市大字桑原字山崎45
TEL 017-726-2312 Fax 017-726-2124

津軽弘法大師霊場会第十六番札所
高野山青森別院

〒030-0935 青森市大字桑原字山崎45-2
TEL 017-726-1300

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