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昭和大仏

昭和59年に造立された昭和大仏は、青銅座像としては日本一大きな大仏です。
その高さは21,35mと奈良や鎌倉の大仏をも凌ぎます。胎内2階に戦没者慰霊の碑を祀り、戦没者の慰霊と世界平和、そして人々の心を正しく導く仏法興隆の願いが込められています。

昭和大仏の姿を見ると、頭に宝冠をかぶり、胸に瓔珞を飾り、腕には臂釧や腕釧などの装飾品を着け、膝の上で左掌を下に右掌をその上に重ねて左右の親指の先をつける「法界定印」を結んでいます。これは真言密教の根本教典の一つ『大毘盧遮那成仏神変加持経』(『大日経』)に説かれ、胎蔵生曼荼羅の中心に描かれている大日如来の姿です。釈迦如来や阿弥陀如来、薬師如来など他の如来は衲衣を身に着けた質素な姿で表現されますが、大日如来は満徳を備え、一切諸仏諸菩薩の根本仏であることから、きらびやかな姿で表現され最高位の尊格であることが示されているのです。

色も形も無い永遠不滅の真理そのものが大日如来であり、太陽のように一切を照らし、衆生を救済する慈悲の活動は尽きることがありません。日々刻々と移り変わっていく世界は、そのまま真理の現れといえます。私たちは大日如来に包まれて生きているとも言え、しかも大日如来の一部でもあるのです。

天然の光背とも言える木々に囲まれて鎮座する大仏を仰ぎ見ると不思議な安らぎに包まれます。

仏像 大毘盧遮那仏(ダイビルシャナブツ)、大日如来(胎蔵界)
材質 材質青銅(錫、亜鉛、鉄、他)
重さ 220トン
高さ 21,35メートル(仏体のみ)
※奈良の大仏14,98メートル
鎌倉の大仏13.35メートル
15メートル(両膝の幅)
胎内安置仏 大日如来 阿弥陀如来 千手観音菩薩 虚空蔵菩薩 文殊菩薩 普賢菩薩 勢至菩薩 不動明王 降三世明王 軍荼利明王 大威徳明王 金剛夜叉明王

昭和大仏(大日如来)の霊徳

除暗遍明
太陽が昇ると闇が晴れるように智慧の功徳で迷いの闇を照らし、私たちに真実の智慧を与えて下さいます。
能成衆務
太陽の光がすべての生き物を育むように如来の慈悲はすべての人々に平等に向けられ、迷いや苦しみから救って下さいます。
光無生滅
太陽の光は遮るものの有無で明暗を作り出しますが、如来の智慧と慈悲の光明は遮るもの無く、尽きることなく常に私たちを照らして下さいます。

大日如来のご真言

おんあびらうんけん
ご真言とは真実の言葉。もとは古代インドの言葉ですが、真理を表す大切な言葉として翻訳することなくお唱えするところに功徳があります。仏様にも種々ありますがそれぞれにご真言があります。姿勢を正して合掌し、心に大日如来を念じて「おんあびらうんけん」とお唱え下さい。

昭和大仏胎内巡り

地獄極楽絵図(一階外回廊)

daibutu3大仏胎内巡り最初の順路には地獄極楽図が掲げられています。人が死に魂が抜け出していく場面に始まり、死体が朽ちていく様、三途の川、死者の衣類をはぎ取る脱衣婆、幼い子ども達が石の塔を積む賽の河原、針の山、焦熱地獄、血の池地獄、舌を抜いたり体を切り刻む鬼達、人を食らう竜、死者を裁く閻魔大王、畜生の世界、がりがりに痩せてお腹だけが膨らんだ餓鬼、戦乱に明け暮れる修羅、天女が舞う極楽の世界・・・身の毛もよだつ恐ろしい三悪趣(地獄・餓鬼・畜生)の世界、決して心休まる時がない修羅の世界、そしてきらびやかな天の世界が詳細に描かれております。一度目にすると忘れられないようなインパクトのある絵図です。

古来からこの絵図を用いて仏教の説く「善因善果、悪因悪果」(良いことをすれば、良い結果が、悪いことをすれば悪い結果がやってくること)や「勧善懲悪」、先祖供養の大切さが伝えられてまいりました。そして絵図に描かれた地獄・餓鬼・畜生・修羅・天の世界は死後に生まれ変わる世界であると同時に今生に立ち現れる世界でもあるのです。生きている間も死んだ後にもこのような恐ろしい世界へ落ちていかないために善因となる心と行動と言葉を心がけなければなりません。

昭和大仏の基壇には大切な六つの教え「六波羅蜜」が大きく掲げられています。

①布施波羅蜜 人に施す 貪らない
②持戒波羅蜜 戒律を守る 規則を守る 乱れた生活をしない
③忍耐波羅蜜(忍辱波羅蜜) 我慢する 寛容になる 怒りの心を捨てる
④精進波羅蜜 努力する 怠け心を起こさない
⑤禅定波羅蜜 心を落ち着ける 心を乱さない
⑥智慧波羅蜜 頭を働かせる 後先を考えない行動を慎む

六波羅蜜の教えを心に刻んで生活をすれば、きっと素晴らしい世界を切り開くことができるでしょう。

十二支一代守り本尊(一階内回廊)

自分と縁の深い仏さまを知る!

十二支一代守り本尊 「如来、菩薩、明王、天など仏さまはたくさんいらっしゃいますが、どの仏さまを拝んだらいいのでしょうか?」との疑問がよく寄せられます。干支によって生涯にわたりご縁の深い仏様が定められております。これを十二支一代守り本尊といい、津軽では親しみを持って「一代様」と呼んで大切にする信仰が今に伝わっております。昭和大仏胎内、内回廊の壁面にはこの十二支一代守り本尊(八尊。一尊は内陣の大日如来)をお祀りしております。どうぞご自分の生まれ年の「一代様」を知り、日々ご加護を念じ、また日々のご加護に対して感謝の祈りを捧げましょう。

ご真言

子年 千手観音菩薩(せんじゅかんのんぼさつ) おんばざらだらまきりく
丑、寅年 虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ) のうぼうあきゃしゃきゃらばや
おんありきゃまりぼりそわか
卯年 文殊菩薩(もんじゅぼさつ) おんあらはしゃのう
辰、巳年 普賢菩薩(ふげんぼさつ) おんさんまやさとばん
午年 勢至菩薩(せいしぼさつ) おんさんざんざんさくそわか
未、申年 大日如来(だいにちにょらい) おんあびらうんけん
酉年 不動明王(ふどうみょうおう) のうまくさんまんだばざらだん せんだまかろしゃだそわたやうんたらたかんまん
戌、亥年 阿弥陀如来(あみだにょらい) おんあみりたていぜいからうん

大仏胎内内陣(一階内回廊)

大日如来を奉安

daibutu4大仏胎内一階部の中心に位置する内陣には昭和大仏の原型が奉安されています。この仏像は大仏胎内の中心仏でもあり未年と申年の十二支一代守り本尊でもあります。

殉国英霊慰霊の間(二階)

daibutu5大仏胎内の二階、ちょうど大仏の掌の下に当たる慰霊の間では、愛する妻、子、父母、兄弟、そして国を護る為に県内各地から出征され、無念にも戦死されたご英霊を供養しております。同時に敵も味方もなく戦争の犠牲となったすべての人々のために報恩感謝の誠を捧げ、永遠の平和を日々祈念しております。ご遺族だけが供養するのではなく、県民、国民こぞって、主義・思想・宗教を超えて供養と感謝、そして平和の祈りを捧げていただきたいと思います。これは大仏造立の大きな目的の一つでもあります。

昭和大仏造立大意

我が国に仏教が伝わって以来千五百有余年、世々その恩徳を蒙ってきたことは歴史の証明するところです。就中、聖徳太子は十七条憲法を制定し、以て人類生活の基本、世界平和の道を示されました。然るに明治維新後の滔々たる欧米文化の流入は、これらの事実を或いは隠蔽し或いは無視し、遂に今日の如き戒め無き放縦の世を現出せしめるに至ったのです。

加えて戦後は言論の自由、信教の自由の美名の下に多くの迷信邪教の跋扈跳梁を許容しつつあります。世相人心の廃虚の原因は茲に存ずると言っても過言ではありません。同時に正法興隆を怠り、葬式仏教と揶揄されても平然としている一部既成宗団の責任も大です。

釈尊は三世の因果を説き、五戒十善を定め、六種の菩薩行を説かれました。末世の我達は今改めてこの教法を仰信し、己を空しくして如来の絶対加持力に随順して成仏を期さねばなりません。このようにしてこそ真の平安が社会と人との上に成就するのです。昭和大仏がこの地に顕現されたのはこのような我等衆生の切なる叫びに応えたからに他なりません。

全国民の真心の浄財に心から感謝申し上げます。

昭和大仏開眼慶讃文

夫れ熟々惟るに、昭和大仏造立の聖地を稲山公園地域に定め、工事着手と共に結縁を全国に求め、仏法興隆の同志を結集して茲に尊容を仰ぐに至る。

省るに仏法伝来するや聖徳太子は大乗の奥義に立ち十七条憲法を制定し給ふ。是れ人類生活の基本、万国の規範にして仏法なくして世界平和は期し難きを示す。爾来千四百年、政治、教育、社会の要路者は未だその理を悟ることなく、今にして正法復興せざれば何れの日をか期すべき。国民の仏心浅くば、善政、卓論も頼るべからず。吾国の歴史は即ち仏教の歴史なり。甞て天皇、親王相次で入道して、朝に夕に天下泰平、万民豊楽を祈り給ふ。かかる優秀なる日本文化の淵源を忘れるべからず。明治維新の大業は世界に稀なる近代化を進めるも、天皇、皇族の入道を禁じ、仏教を軽忽にす。斯の如き反仏教の勢は国家千年の悔いを残し、世界平和の希望は失はしむるに至る。加え、今次大戦後叫ばれし自由たる、邪教の跳梁を許し、妄想幻惑の魔力を仏や神と誤信せしむ。今にして是を正さずば如何なる後悔も及ぶべからず。

如来の説法は三世の因果を大本とす。祖師先徳無我少欲に立ち、足るを知る。己を空しうして大衆に奉任し、争を抑えて忍を説き、恩を忘れず施しを惜しむ事なし。五戒十善を尊んで六種の菩薩行に励む。諸人亦之に従ふ。嗚呼、今や世相荒廃して人心乱れ、自らを律する心なければ、自縄自得して苦しみ悩む。子弟礼を失ひ、暴力非行増すも故なきに非ず。かく見来れば、西に仏都ありと雖も、名利に沈んで世の澄明たるに堪えず。かるが故に如来、居をこの聖地に定め給ひ、昭和大仏として顕現せしめ給へり。是れ偶然に非ずと言ふべし。

今、顕密大徳を屈請して昭和大仏開眼の秘法を厳修す。乞ひ願はくは如来の願力により、吾等をして即時に迷ひの生を離れしめんことを。
daibutu6伏して祈り奉る
奉為天皇陛下玉体安穏
為世界平和国土安穏
為仏法興隆教育改革
為殉国英霊追福菩提
為第二次大戦交戦各国犠牲者菩提
為昭和大仏献碑者二世功徳
為昭和大仏納経者福智円満
為青龍寺境内元地権者各家先祖代々菩提
為昭和大仏参詣者滅罪生善
為三界万霊乃至法界平等利益

昭和五十九年九月三十日
全仏山青龍寺開山伝灯大阿闍梨
隆弘敬白

開山時間

  • 4月~10月: 午前8時から午後5時30分
  • 11月~3月: 午前9時から午後4時30分
  • 年中無休 無料駐車場(300台収容)

参拝料

  • 大人(大学生以上): 400円
  • 小人(小学生以上): 200円
  • 大人団体割引15名以上: 大人350円、小人150円

東北三十六不動尊霊場会第十八番札所
全仏山 青龍寺

〒030-0935 青森市大字桑原字山崎45
TEL 017-726-2312 Fax 017-726-2124

津軽弘法大師霊場会第十六番札所
高野山青森別院

〒030-0935 青森市大字桑原字山崎45-2
TEL 017-726-1300

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